こころコラム

Vol.17 介護職の需要はどれくらい高まっている?

近年介護職の需要が高まっていることについては、介護職を目指している方はもちろんのこと、社会情勢に目を向けている方であれば当然の知識としてすでにご存知のことかと思います。

では具体的に、介護職の需要が高まっている現状にはどういった背景があり、また介護職はどれくらいの人数が不足しているものなのでしょうか。
今回は「介護職の需要」をテーマに詳しくお話しをしていきたいと思います。

高齢化社会の現状

現在日本では世界でも稀にみる早さで高齢化が進んでおり、日本人の4人に1人が65歳以上の高齢者となっています。
また生活水準の上昇と医療の進歩が同時に進んでいることもあり、日本人の寿命も少しずつ伸びていて、現在全国に100歳を超える高齢者が4万人以上もいるというのです。

そして今、高齢者の人数の増加と同じく問題視されているのが、一人で生活をしている、いわゆる「独居老人」の増加です。
厚生労働省が実施した国民生活基礎調査によると、今から11年前の2004年度には、すでに全世帯数の約8%が65歳以上の独居者で占められていたといいます。

介護職は何人必要になる?

これらの高齢者に関する問題が深刻化していることから、現在介護業界や介護職に対する期待が高まっています。
以前までは家庭内に寝たきりの高齢者や障害者がいた場合、そのお世話は家族や親族が行うのが当たり前でした。
しかし核家族化や女性の社会進出が進んでいることもあって、仕事を退職して家族の介護に集中しようとする人が少なくなってきているのです。

そういった現状もあり、2000年に介護保険制度がスタートしてからは、介護サービスを提供する事業所やホームヘルパーを派遣する会社などが増えてきているのですが、一方で介護職は慢性的な人数不足となっています。
2014年現在、日本には約150万人の介護職員がいますが、それでもまだ不足状態は続いています。

そして将来的にはさらに介護職の需要が高まっていくと予想されており、厚生労働省の推計によれば、2025年には現在よりも100万人多い、253万人もの介護人材が必要になるというのです。

介護職として働いて高齢化社会を支えよう

以上のことからも分かる通り、介護職の需要は今後数十年間に渡ってさらに高まっていくことが予想されています。
そのため介護職として働くことは、人材不足を助けて高齢化社会を支える、社会貢献として意義の深い行為であるといえるのです。

仕事を通して社会貢献をしたいと思っている方にとって、介護職はこれ以上ない職業といえるでしょう。

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