介護職の方が最初に取得しておくべき資格の1つとして「介護職員初任者研修」というものがあります。
今回はまだよく知らないという方に向けて、介護職員初任者研修の概要を詳しく紹介していきたいと思いますので、介護職を目指している方はぜひ参考にしてみてください。
介護職員初任者研修とは「介護の入門」ともいえる資格の1つで、介護者に最低限必要とされている技術や知識、そしてそれを行うための方法を身に付けてもらうために厚生労働省によって設けられているものです。
介護の仕事をまだしたことがない方でも「ホームヘルパー」という資格名についてはご存知かと思いますが、実は今からホームヘルパーの資格を取得することはできません。
なぜなら2012年に「介護保険法施行規則」が改正されたことを機に、ホームヘルパーに代わる資格として誕生したのが、介護職員初任者研修だからです。
介護職員初任者研修は、改正前の制度でいう「ホームヘルパー2級」に相当する資格となっています。
介護保険法施行規則が改正されて、介護職員初任者研修が誕生した大きな理由の1つとして「キャリアパスの整理」が挙げられます。
以前までは介護職を目指す方が最初に取得すべき資格として「ホームヘルパー2級」や「介護職員基礎研修修了者」などがありましたが、それらの学習範囲が重複していることもあり、どの資格から取得すればいいのか分からないという声が上がっていました。
そこで厚生労働省は初心者向けの資格を介護職員初任者研修のみにし、その次に「実務者研修」「介護福祉士」と取得する順番が分かりやすくなるようにしていったのです。
施設介護や訪問介護など、どのような形態で働く場合でも、介護職員初任者研修は介護職として働いていく上で役に立つ資格となっています。
介護職員初任者研修を取得するためには、合計130時間におよぶカリキュラムを受ける必要があります。
具体的な科目内容については、以下のようになっています。
・職務の理解:6時間
・介護における尊厳の保持および自立支援:9時間
・介護の基本:6時間
・介護および福祉サービスの理解と医療との連携:9時間
・介護におけるコミュニケーション技術:6時間
・老化の理解:6時間
・認知症の理解:6時間
・障害の理解:3時間
・振り返り:4時間
・こころとからだのしくみと生活支援技術:75時間
介護職員初任者研修は介護職の求人に応募をする上での必須条件となっているわけではありませんが、介護職として勤務をする上では「取得することが当たり前」の資格となっています。
これから介護職の仕事に就こうと考えている方は、まずは介護職員初任者研修の取得を最初の目標にしてみてください。