日本全体の景気が伸び悩む中で、介護業界は確実な成長が約束された唯一の業界となっています。
最も人口の多い団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、日本の総人口に対する65歳以上の割合が3割を超えると予測されています。
それに伴って、介護保険の総費用も約20兆円に拡大するでしょう。
この成長率は他に類を見ないもので、2010年度の7.9兆円を比較の対象とすると、2倍以上の規模に成長することになります。
成長が間違いない業界は、働き手にとっても運営者にとっても非常に魅力的です。
介護事業の報酬は90%が介護保険から支払われるために、一般事業よりも売り掛けの貸し倒れリスクが低くなります。
またサービスの特性上、利用を継続するユーザーが中心となるため、安定した事業運営が見込めるのも特徴です。
もちろん利用者様にまた利用したいと思ってもらえるように日々の努力が必要なことは言うまでもありません。
介護職には年齢不問で初心者を歓迎してくれる職種もありますので、これから仕事を探す方、転職を考えている方、以前の仕事で定年を迎えた方にとって就職しやすい業界といえるでしょう。
介護職の就職に有利な資格やスキル
介護職員初任者研修
介護職員実務者研修
介護福祉士
介護支援専門員(ケアマネージャー)
理学療法士
作業療法士
看護師
介護職にまつわる資格の内、最初に勉強すべきなのが介護職員初任者研修です。
以前の制度でいうところのホームヘルパー2級に相当する資格で、ケアマネージャーなどにキャリアアップするためにも必須条件となります。
これらの資格はあくまで介護職で働くために有利になるものであって、有していなければ介護業界で働けないという訳ではありません。
しかし、資格手当などで収入の多寡に影響してくる可能性は認識しておく必要がありそうです。
介護の需要が増えるにつれて、保険適用外の介護関連サービスも増えています。
介護関連の資格を求められない介護関連の仕事は主にこの保険適用外の範疇にあるサービスで、一人暮らしのユーザーを対象とした配食サービスや、家事、買い物の支援などの有料サービスが好調に売り上げを伸ばしているようです。
他にも高齢者の安否を見守るサービスなどがあるのですが、こうした仕事の場合はこれといった資格の定めがない代わりに、より高い対人コミュニケーション能力や応用力が求められるでしょう。
例えば配食サービスや家事代行サービスなどの採用には基本的な家事スキルが問われるはずですが、それ以外のサービス内容の場合は「人柄」が最も重視されるという事を覚えておいて下さい。